インターネット

初めてのインターネット in 北京

96年末、日本に一時帰国したとき当時最新型のF社ノートパソコンを購入した。
133MHz、1.2GB、Windows95。
目的は只一つ、北京で個人でインターネットに入ることであった。

当時、自分のいた北京事務所では未だDOSベースIBMパソコンを十数台い入れて、40人ほどでイントラネットを兼用している程度。この十数台の導入もなかなか大変で、95年から1年がかりでコスト計算などして(嘘八百並べ立てて)承認を取った結果、その年になされたばかり。この時も影のOA委員長と称し相当参画したもので、それはそれで電子メールなどやっと使えるようになってきたなと感慨にふけったものだが、外のインターネットには接続していなかった。

そんな不満を解消すべく買ったパソコンであるが、取り敢えずは動かせるようになり、会社のマシンにもLAN接続できるようになったが、なかなかインターネットに接続できない。

当時、中国には未だ民間プロバイダーは存在せず、全てが国営であった。
つまり私は北京唯一のインターネットプロバイダ機関「北京電信電話局」に行って、申請をしたのであった。
初っ端から、あーだらこーだらのお役所仕事。あっち行けの、こっちじゃないの、この書類を出せの、やっぱり要らないの、を乗り越え、さらに一度は「インターネット中止の政府指示」とかになって、がっかりしたり、再開と聞き飛んでいってようやく申し込みを行ったものだった。延べ2ヶ月くらいはかかったか。

   http://www.bta.net.cn/
ここがそのホームページの今の姿である。
(注:今このページを開けて驚いたのだが、一番下に出ている「大海戦」ゲームの広告に出てくる戦艦の影絵写真は、明らかに大日本帝国超弩級戦艦大和ではないか! 知らない人は知らないだけだが......)

当時中国では官公庁、大学などを中心に、全土13億人に対しやっと数千、北京でも数百そこそこのアドレスが取得されていただけと聞いていた。北京の場合、中心的使用者は主に外国人外交官など、だからある意味外人が取るのが普通で私でも取れたのだろうと思う。

尚、上で書いた「中止指示」は、別項でも書くつもりだがインターネットを監視するシステム作りのために、政府が時間稼ぎをしていたと聞いた。



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